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Design IT!に参加

 

毎年恒例、Design IT!に参加してきました。
今年はベルサール汐留、浜離宮のすぐ隣(あるいは電通のウラ)のビルが会場です。

毎回とりあえず持ち帰れるものはありますので、今回も参加して良かったです。

以下は、個々のいくつかのセッションに関してです。

 

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◆キーノート 

今年のキーノートは米Google社、UXリサーチャーのドナル・マウンテン氏と、UXデザイナーのブレイデン・コウィッツ氏のお二人。

「クラウドはすばらしい」

「いつでもどこでも利用できる」「デバイス非依存なため安全」「リアルな物質に依存しないからみんなで利用できる」
クラウドのメリットはこの3つである。ただ、課題もある。

「オンラインとオフラインのメリット」

ネット環境が悪い場所など、オフラインアプリケーションが役に立つ場面がある。クラウドも、このように環境に依存せず、オフラインでも使える必要があるし、そう作るべき。特にデータは、オフラインになってもきちんと残り、その利用が出来る事が重要。データのポータビリティがあること、アプリ側がいつでも変えられること、そしてAPIのようなものがオープン化されていること。ただし、ブラウザはオフライン向けには作られていないし、ユーザーもブラウザにオフラインを期待していない。

「サービスは止まるものである」

人は手元にあることで安心するが、それでも銀行にお金を預けたりする。信頼感があれば、手元になくても良い。その信頼感を担保するために、サービスは止まるものという大前提の上で、止まっても大丈夫な仕組みがある必要がある。例えば飛行機はエンジンが止まっても滑空はしつづけられるし、信頼感は揺らがない。サービスが停止しても、クラウドの信頼が損なわれないような仕組みを。情報や状態の公開は、信頼感の向上につながる。また、障害発生から何かを学んで、それをきちんと改善する事で、根本の信頼性向上にもつながる。

「共有の良いところ、悪いところ」

クラウドでは、みんなで共有ができることにより、コラボレーションや生産性の向上が図れる。ただし、共有が出来るがために、情報の流出などのセキュリティリスクが存在する。共有できるだけでなく、その共有をコントロールすることが重要。

 

◆インタラクティブセッション

キーノートの延長戦。前述の二人に対して質問を、というテーマではあったが・・

「6~8歳の子でも分かるように説明してくれ」

「インタラクティブ」のはずが、ほとんどが彼らの経歴の紹介。ドナルは昔、子供向けにネイチャーガイドのような仕事をしていたとの事。「昔の仕事で、何か今の自分の役に立っている事はありますか」という質問に対して、子供に専門的な内容の話を説明し、理解させるのが仕事だったことから、複雑な内容を噛み砕いて説明するのが得意であり、また逆に、他の人からの説明を受けるときに、よく上記のようなセリフが出るとの事。UX然り。

「自分の視点とユーザーの視点の違い」

プロダクトチームがユーザーを理解しない原因についての質問に対して。Google社内もそうだが、エンジニアは自分の問題の解決をするためにアプリケーションを作るので、ついつい自分の視点で作ってしまいがち。そして、そのエンジニアの視点は自分の視点とは異なることに、なかなか気がつかなかったりするものである。「世間一般の人はどうか」という視点を持つ必要がある。

「目に見えないインターフェースこそ至高」

他の方が質問していたのを盗み聞き。人間は目にゴミが入っていても、像がきちんと脳内で作られ、景色がきちんと見える。それと同じように、ユーザーインターフェースは正常に稼働している限りは特に意識しない、透明なものになっている。検索をするとき、人は検索結果に注意がいくものであり、その画面の背景色なんかはほとんど気にしない。部屋がきちんと冷えてさえいれば、エアコンのデザインなんて気にしない。ユーザーインターフェースは、そのように見えない、注意を払わないものとして作るべきである。自分が、画面のインタラクションやレイアウトを時間をかけて設計しても、人が「そう動くのは当たり前じゃん。何でそんなに時間がかかるの?」と言う事があってもがっかりしてはいけない。そのセリフが聞けたという事は、その設計が正解だということである。

「Googleだって同じ。エンジニアは自分の作りたいものを作る」

ビジネスやテクニカルのマネージャー級の人は、比較的すぐにUXの価値を理解してくれるが、現場の開発者やデザイナーは、相変わらず自分たちの作りたい物を作りたがる。UXの価値を開発現場のメンバーに理解してもらうには、どのようなアプローチがあるか、というような質問をしてみた。「Googleも同じ~」はその回答。Google社内でも、エンジニアは自分の作りたい物を作るし、しかも放っておくとエンジニアの声は大きいので、それによってプロジェクトが流されてしまう。

実際のアプローチとしては2点。
まずは少人数ずつ、そして少しずつ信頼関係を築くことが重要。エンジニアとして見えているものにこちらは敬意を払うし、信頼する。すると、次第にエンジニアもこちらの見えているものにも敬意を払い、信頼してくれるようになっていく。経験的には、その流れがうまく機能するためには、UXチームは少人数から始めるべき。そのメンバー内で信頼関係が築けたら、またチーム規模を少し大きくする・・の繰り返し。 最初から大人数で始めると、信頼関係をこつこつ築くのが難しい。

そして、自分の作りたい物を作りたがるエンジニアには、自分がいかにユーザーを知らないかを直に見せるべきとのこと。ユーザーヒアリングやミラールームテストのようなものは、ユーザーのアクションを見るだけじゃなく、それによって現場の人間に、自分がいかにユーザー理解が足りていないか、そしてユーザーは自分の思いもよらなかったアクションを取るのだと認識させるためにも有効である。ミラールームテストを行い、そのときのユーザーの生のアクションを、その場にいる皆で共有する事、それによって、ユーザーエクスペリエンスをきちんと考える事がいかに重要であるかという事を、その場にいる人間で共有できるようになる。

 

◆パネルディスカッション

「機械は失礼である」

機械に人が合わせる事を強制されている。人が機械に服従させられている。

「ユーザーの事前期待に適合するものをサービスという」

人や構造物が発揮する機能で、ユーザーの事前期待に適合するものをサービスという。それ以外は、余計なもの。ユーザーが期待していない機能の発揮は、迷惑行為や無意味な行為となり、サービスではない。ただ、単純に事前期待を分解しても、本当にユーザーの満足するものは得られない。重要なのは「自分に個別で合わせてくれた」「状況によって変化する状況にも答えてくれた」という、潜在的な事前期待に合わせる事で、感動から、サービスへの満足度が産まれる。

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色々と端折っていますが、だいたいこんな内容です。他にも面白いセッションはありましたが、いまいちまとめきれず、代表的なものだけとしています。

総評としては「この金額取ってコレ?」という感じです。一つ一つのセッションはそれなりに中身はあり面白いのですが、イベント全体として、もう一捻り、二捻りあればというのが正直なところです。 実際の開発現場に則して、とするべきか、イベント自体のメッセージ性を何かもっと明確に定め、それに沿ったセッション内容でまとめ、とするべきか微妙なところではありますが・・。

楽しみにしていたキーノートも、クラウドに対しての比較的一般的な話であり、別にGoogleの方のお話である必然性がないような気がしました。何より、何度も周到に繰り返していましたが「Googleの正式な見解ではなく、UXデザイナーとしての意見」とのことです。では内容として、クラウドそのものにフォーカスを当てるのではなく、UXデザイナーとして、そのクラウドの上に乗っかるものについてもっと語って欲しかったなーというのが個人的な感想です。

また、セッション全般と展示系も含め、いまいち現実論としてのUXへのアプローチでないものも多く感じられました。UXの重要性を説いてはいるものの、その本人が、UXというものがまだまだ理想論であり、現場への落とし込みも何も考えていないような、そんな風に感じられるものもありました。

このイベントも、昨年や一昨年に比べお客さんの雰囲気が変わり、ビジネス系の方々も結構多くなってきているように感じられるのですが、彼らが聞きたいのも、そういった理想論ではなく、もう少し現実論としてのUXなのでは、と思います。自分もそういうお話が聞ければ、なお良かったです。まあ、毎年楽しんではおりますが。

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